ハイエンドマスターモデル
 RHI-3 コマンドウルフ
07年6月20日 3000円
コトブキヤのフルアクションプラスチックキット第2弾
以下のランナーは2枚ずつ、右下のランナーのみ4枚ずつセットされている ほとんどのランナーはPS。上のMランナーがABS、茶色のチューブがPVC
成型色はクリア含めて9。キャップはRZナンバーの小型ゾイド用でなぜかオレンジ。カラーリングは歴代のどのコマンドとも微妙に違う
旧コマンド用のクリアブラウンキャノピーとRZコマンド用のクリアオレンジキャノピーの選択式
これでかなりのタイプに対応できる。機体バリエーションの多いコマンドには嬉しい特典だ
トミーのキットを見慣れているとその情報量から大きさを見誤りがちになるが、トミー製と大きさは変わらない
胸部の大型ラジエーターの奥にゾイドコアが収納されている 口の開閉はコレが限度。構造上改造には大手術が必要だ
頭部付根と首の付根に可動ポイントがあり首はかなり上下に動かす事ができる。左右への可動は画像の辺りが限界 尾部は付根で可動のみ
大幅なアレンジが加わり、キャノピータイプになった背部砲座 砲身は独立しており、それぞれ仰角を取れるようになった
砲座は銃座基部にしっかり固定される。元が2パーツだっただけに組んでいて楽しい部分だ 銃座基部自体も上下に仰角を取れる。もちろん左右旋回も可能
ボーナスパーツの背部ハードポイント用アタッチメント
しかし径が通常ゾイドやBLOXと互換性がなく、謎
四肢にある新解釈のハードポイント。凹モールドなのでやや活かすのが難しい
シールドと違い爪が独立可動しないので
接地させて開くのはコレぐらいが限度
座ったり伏せたり、狼らしいポージングも可能
これならコクピットへの乗り降りも無理がなさそうだ
HMM第1弾のシールドライガーとの比較
逆挿し防止処理やパーツ分割が一層洗練された
一応背部武装に互換性があるが、
コマンドは溝が深くて装着できない
ブラウンキャノピーと共にパイロットを金メッキに
キャップを旧共和国仕様のブルーに変更
初代コマンドの色に近いキャップは
今ならヘリックメモリアルで多数手に入る
初代コマンドとの比較。HMMのアレンジは
よりシャープでバランスが取れているのがわかる
お約束のロングレンジライフル&アッタクユニット装備
互いの径に合ったプラ棒を用意すれば一応装着可能
困った事にキャップ取り付け部の径も微妙に違う
今回は仕方なくブースター側を多少削った
意外と違和感のないストライカー。パーフェクトモードだと巨大化したディスチャージャー部分が多少干渉する
おすすめ小改造 口部開閉範囲拡大
A8の緑に塗られた部分を
大幅にカットする
D13も取り付け部分を残して
緑に塗られた部分をカット
下顎の干渉する部分を
カットしてやると
顎パーツ後方に
穴が空くものの
これで限界だった
開閉範囲が・・・
ここまで開くようになる
まずまずの開閉範囲だ
さらにD13取り付け部の
緑に塗られた上部分と
顎パーツが干渉する緑に塗られた
出っ張り部分を削ってやれば・・・
ここまで開くようになる
ただしD13は要接着だ
口が開くようになれば表情も付けやすい
組んだり削ったりを繰り返して慎重に加工しよう
自分好みに手を加えていけるのも模型の醍醐味だ
チェーンベースにギリギリ収まるサイズ
今後の小型ゾイドのシリーズ充実に期待
HMMコマンドウルフ総括
個人的には崖の上から下を見下ろすポーズが取らせたかったので、首の可動と口の開閉の狭さには不満がある。特に口は開閉範囲が狭すぎる。

キャノピーが2種類付いているのは多くの要望に応えた結果と見て高く評価したい。しかしキャップがRZ用のしかもオレンジ色しかない。旧型キャップも欲しかった。

砲座のアレンジはバランス的にありだと思うが、逆に尾部がおとなしい印象がある。同様にスモークディスチャージャー部分も設定があるならギミックが欲しかった。

脚部と背部のハードポイントの扱いが分からない。フォローが必要に思う。脚部内側のキャップは胴体と干渉して可動範囲が狭まるので必要なかったかもしれない。

パーツ分割や数、構成は悪くない。が、ゲート位置に不満のあるパーツが多少存在する。砲塔や機体各所のセンサー部分がクリアパーツではないのが寂しい。
・・・と、不満点を上げればまだまだあるが、とにかく組んでいて楽しい。完成した姿を見て惚れ惚れする。素晴らしいキットであることは間違いない。
ゾイドの方向性の究極のひとつとして、今後のシリーズ充実とキットのグレードアップを望みたい。
3000円と元のキットの3倍だが、内容を考えれば納得ができる価格であるはず。
入門用として、HMMデビューがまだの人にはぜひともお勧めしたいキットだ。