- 進化の歴史 - 『 5 』
≪19≫本家終了後の展開・・・
■2009年・・・この年の7月をもってタカラトミーのゾイドは展開を終了しました。
代わってコトブキヤのHMMシリーズは1月にセイバータイガーシュバルツ仕様や、
モルガの対空砲仕様等、本家もキット化しなかったバリエーションを展開し絶好調。
年末には遂に初の大型ゾイドであるアイアンコングを1万円を切る価格で発売し、
多くのゾイドファンがHMMシリーズに、より一層の期待を寄せる事となりました。
3月にはファンが待ち望んだスーパーロボット大戦シリーズに遂に参戦、
携帯ゲーム機での発売で、残念ながら音声はありませんでしたが、
ゾイドジェネシスのストーリーをほぼ追う形のルートも盛り込まれ、
圧倒的に人型ロボの多い本作品で一際異彩を放つ存在となりました。
復活後の最後のゾイド
ディメトロドン暗黒軍仕様
 ■2010年・・・7月には、海洋堂のリボルテックシリーズに
5年目突入記念商品としてブレードライガーがゾイドとして初参戦、
年末には大型モデルに定評のあるやまとが、ダイキャストを使用した
重量感溢れるシールドライガーのフル可動完成品で初参戦しました。
特筆すべきはこの年の5月15日、コトブキヤがHMMの未来を
ファンと共に議論する画期的なイベント「第1回公開企画会議」を開催。
企画者とファンが互いに熱い意見を交わし、大いに盛り上がりました。
年末には早くも第2回公開企画会議を開催。前売りチケットは完売し、
ストリーミング配信による生中継も実施、Twitterからも会議に参加でき、
予定時間を大幅に延長して大盛況のうちに終了しました。
海洋堂のリボルテック
ブレード&ジェノブレ
公開企画会議開催記念
特製コースター
上が第1回、下は第2回
余談:年末の第2回公開企画会議ではコトブキヤ主催のイベントにもかかわらず
海洋堂のリボルテックや、やまとのシールドライガーのサンプル展示がありました。
■2011年・・・HMMを軌道に乗せたコトブキヤはゾイドシリーズで新展開を開始。
6月、「第3回公開企画会議」を開催。定番となったアニメ主題歌担当の
RAMARによるライブに加え、アニメの作画監督である羽原信義氏も来場、
「ゴジュラス発売?!」の議論も飛び出し、前回以上に盛況となりました。
同月にはCAS第1弾であるシュナイダーをゼロシュナイダーとして発売。
更にHMMCPとしてシュナイダーユニット単体を別売りで同時発売し、
CPのみのパッケージ販売を開始、キット購入の選択肢が増えました。
7月にはゾイド史上初のアーティストとのコラボレーションキット、
「シールドライガーRAMARスペシャル」がHMMのテーマソングを
収録した特製CDを同梱して限定販売し、予約完売しました。
本家同様装甲換装可能の
ライガーゼロシュナイダー
そして8月、コトブキヤオリジナルのディフォルメプラキットブランド「D-STYLE」で
ゾイドが遂に展開開始。第1弾としてブレードライガーを、そして9月に第2弾として
待望のデスザウラーを発売。ヒット商品となり、限定版含めシリーズ展開していきます。
特製CD同梱のシールド
RAMARスペシャル
■2012年・・・1月、コトブキヤは「HMMモデラーズミーティング」を開催。
ファンが持ち寄った多数の作例を交え、即興の模型講座と共にHMMの今後を発表。
続くGWには「KOTOBUKIYA HMM ZOIDS ARCHIVE2012」と題して
コトブキヤ秋葉原館でイベント開催。総来場者数が1万人を超える盛況ぶりで、
HMMがゾイドの世界に完全に定着した事を証明するイベントとなりました。
商品では2月にライガーゼロイエーガー、7月にライガーゼロパンツァーを発売。
やはりCP単体販売と、ライガーゼロ素体とのセット販売という2軸方式でリリース。
8月にはゼロシュナイダー用の銀メッキブレードパーツも発売。ライガーゼロは
HMMの中でも屈指の人気商品となり、以降定期的に再販されるようになりました。
D-STYLE
デスザウラー
この年の10月、イベントにてタカラトミーの子会社、トミーテックが
144分の1の彩色済み極小キット「MSSゾイド」の試作を展示。
MSSゾイドとは「モデラーズ・スピリット・シリーズ」ゾイドの略で、
鉄道模型で培った精密なディテールと、フル可動を実現した新ブランドで、
専用のジオラマベースも付属、主に旧ゾイドを中心に展開を開始しました。
MSSゾイド第1弾
シールドライガー
余談:MSSゾイドは第1弾のシールドライガーとハンマーロックを
2013年1月に発売。サイズ感から大型ゾイドへの期待が高まりました。
≪20≫再始動という名の一新・・・
■2013年・・・この年でゾイドは生誕30週年。記念ロゴも制作され、
描かれた旧ゾイド、ビガザウロ復刻と大きな新展開を望むファンの注目が集まります。
HMMシリーズは2月にライトニングサイクス、6月にはアイアンコングシュバルツ仕様を発売。
8月にはアニメのBlu-ray BOX限定版に、クリア成型のブレードライガー特別仕様が付属。
D-STYLEではアーバインコマンドにムンベイグスタフが発売と、順調に商品数を増やしていきます。
7月にはスパロボシリーズに待望のクラシック(無印)がジェネシスと共に参戦。
ダウンロード専売という特殊形態ながらも待望の音声収録作品で、追加として
スラッシュゼロも参戦、ゾイドに親しみのない層へも良いアピールとなりました。
D-STYLEムンベイグスタフは
荷台に他のゾイドを搭載可能
6月、約4年間の沈黙を破り、タカラトミーからゾイドの新製品が発売。
シャドーフォックスに新規パーツを追加し、ミラージュフォックスとして
タカラトミーのネット直営店、タカラトミーモールで限定販売されました。
新たに「ZOIDS ORIGINAL」と冠したこのシリーズでは、既存の世界観を一新、
既に発売されていた書籍「ZOIDS concept art」の世界観をベースに、
ストーリーを展開。7月には電撃ホビーマガジンにてコミカライズが連載開始。
新たな世界設定のゾイド
ミラージュフォックス
ところが従来のゾイドの歴史を半ば否定したような新設定にファンの反発も多く、
「ZOIDS ORIGINAL」も予定していた企画を中途終了、都合4体発売で終了します。
この年の12月、HMMにて遂に超大物キットとなるゴジュラスが発売。
パーツ数は実に1000を超え、箱の大きさも家電製品並みと何もかも桁違い。
同時に秋葉原館ではイベントも展開、ゾイドファン以外にも大きな話題となりました。
このHMMゴジュラスを持って、仕切り直しを含めてHMMの第一章が終了となります。
HMM史上最大キット
ゴジュラス
余談:コトブキヤでは他にもD-STYLEゾイドの展開も一旦終了し、
以降再販以外の新規展開がまったくないまま年を越す事になりました。
≪21≫30周年のその後・・・
■2014年・・・生誕30周年の流れは終了し、コトブキヤは仕切り直し、
MSSも待望の大型ゾイド「サラマンダー」の発売が中止され、凍結状態になってしまいます。
携帯向けゲームではグリーが「ゾイド -鋼の絆-」を配信していましたが、
2012年から続いたこのタイトルも2014年9月に配信を終了します。
HMMは8月にスラッシュゼロのBlu-ray BOX限定版に、クリア成型のライガーゼロを同梱、
合わせて対応するクリア成型のCAS3種セットを限定発売。ブレードライガーレオン仕様を
リニューアル販売する等、休止状態ではあるものの、仕様変更と再販品のリリースは続きます。
そんな中、突如HMMブランドで「装甲巨神Zナイト」シリーズを開始すると発表。
一部では「これがHMM第2章なのか!?」と、混乱も招きましたが、完全別シリーズとして
スケールは100分の1へ、装甲巨神のスタイルにも大幅なアレンジが加えられ、
8月に第1弾となるZナイトが発売。翌年には第2弾となるマリンカイザーも発売されます。
余談:再び全ての流れが止まったかに見えたゾイドでしたが、
年末にはコトブキヤが2015年の新展開とHMM第2章の開始を発表。
しかし、この時点ではまだどちらも詳細は明らかにされませんでした。
大胆なスタイル変更が加えられた
HMMZナイトとマリンカイザー
■2015年・・・コトブキヤは2月に行われたイベントにてゾイドの新たなシリーズ、
「ZAゾイド」を発表。同時にHMM第2章開始商品となる大型ゾイド、デススティンガーも発表。
新ブランド第1弾にいきなりジェネシスのゾイドである、ムラサメライガーがチョイスされた事、
HMM第2章が大型ゾイドで始まる事は、新情報を待ちわびていたファンの大きな反響を呼びました。
5月、長らく再販が望まれていたコマンドウルフアーバイン仕様をリニューアル販売。
8月には今までコトブキヤショップでの限定販売のみだったCP(カスタマイズパーツ)が、
ビームガトリングセット(ダークホーン用の武装)からは一般流通販売に切り替わります。
そして10月、ZA(ズィーエー)ゾイドの第1弾となるムラサメライガーが発売。
ZAとは「ZOIDS AGGRESSIVE」の略。スケールは100分の1へとサイズダウンし、
キットとは違う完成品のアクションフィギュアとなり、買ってすぐ遊べる手軽さと耐久性、
HMMを超えるアクション性を備えた新ブランドで、以降シリーズ化していく事になります。
ZAゾイド第2弾
ハヤテライガー
余談:2016年1月に発売されたゾイドジェネシスのBlu-ray BOX限定版には、
アニメ劇中のイメージを重視した特製カラーのZAムラサメライガーが同梱されました。
12月、待望のHMM第2章である大型ゾイド「デススティンガー」が、ノーマル仕様と
限定版のヒルツ仕様で同時発売。ウミサソリをモチーフとしたHMM初の節足動物型ゾイドで、
アニメ・ガーディアンフォース編仕様となる限定版には、劇中の巨大スケールに合わせた
ブレードライガーのミニフィギュアも付属。どちらの仕様も好調な売上を記録しました。
HMM第2章の始まりを飾る
海蠍型のデススティンガー
≪22≫次のスタンダードを目指して・・・
■2016年・・・3月、タカラトミーはハイエンドユーザー向けのオリジナルブランド、
MP(マスターピース)シリーズにてゾイドを発売。第1弾となるMPシールドライガーは、
元キットと同じ72分の1の組み立てキットながらも、従来キットよりもリアルに電動歩行。
発光ギミックと音声による咆哮ギミックも内蔵し、次世代のゾイドとして注目を集めます。
8月にはMP第2弾であるセイバータイガーが発売。この商品ではゾイド史上初めて
表情替えパーツが付属。通常の表情パーツとは異なる、まるで威嚇しているような
怒りの表情にも組む事ができるようになり、ゾイドの新たなる可能性が示されました。
MPシールドライガー
コトブキヤは好評のZAゾイドにてブレードライガーABとジェノブレイカーを発売。
HMMは8月に待望のフル装備仕様である「アイアンコング プロイツェンナイツ」を発売。
そして12月にはHMM10周年記念モデルであるゴジュラスのフル装備仕様
「ゴジュラス・ジ・オーガ」も発売、同時にゴジュラスキャノンもCPとして
発売され、その圧倒的なボリュームで売り場でも注目を集めました。
ZAゾイド第4弾
ブレードライガーAB
余談:ジ・オーガの総パーツ数は約1400、横長の箱の長さは70cmを超え
前作のゴジュラスを軽く上回るゾイド史上最高額のビッグモデルとなりました。
同月には、HMM10周年を記念してコトブキヤ本社ビルのイベントスペースにて
その名も「第一次スタンド・リバー会戦」が開催。各地のゾイダーが持ち寄った
改造ゾイドが一同に会し、共和国と帝国に別れポイントを競い合うという
今までとは趣向を変えた参加型のイベントで、会場は多くの人の熱気に包まれ
100体以上の改造ゾイドが陣営ごとに並べられた光景は正に圧巻の一言でした。
イベントラストではZAライガーゼロに加え、HMM「シュトゥルムテュラン」
そしてデススティンガー以来となる完全新作「ストームソーダー」の発売も
発表され、長丁場となったにも関わらず、大盛況のうちに幕を閉じました。
HMM10周年イベント会場の様子
ズラリと並んだ改造ゾイド
新しいファンも増えていき、ゾイドは歴史あるシリーズとしてますます認知されていくでしょう。
・・・ ではその先はどうなるのでしょうか? ・・・
残す旧ゾイドの復活はあるのか?アニメ新シリーズはあるのか?
ファンブックの続きは?過去商品の再販は?新作ゲームの発売は?
はたしてゾイドはこれからどこへ行き、どうなっていくのか?
これからのゾイドに、大いに注目していきましょう。
2016年12月27日追記